e-文書法

 

「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」(通則法)法律第149号(平成16年12月1日)と、「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(整備法)法律第150号(平成16年12月1日)の2つの法律から構成されている。

目的
民間企業が作成・保存する義務のある文書法定保存文書)は、主に紙でしか保存が認められていなかったが、例外を除いて原則全て電子保存を容認

経緯
法令により義務付けられている紙での保存が、民間の経営活動や業務運営の効率化の阻害要因となっていたため、JIIMAや日本経団連などから政府に対して、電子保存が可能となるよう強い要望がなされた。また、技術的にも情報通信技術の進展により、紙での保存に代えて、電子的に保存することが基本的に可能となってきていた。
このような状況を踏まえ、IT戦略本部を中心に検討が進められてきた結果、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法に基づき作成された「e-Japan重点計画-2004」(平成16年6 月15日IT戦略本部決定)において、民間における文書・帳票の電子的な保存を原則として容認する統一的な法律の制定を行うものとされた。

ポイント
通則法と整備法のほか、各種の主務省令等からなる。
通則法は、民間事業者等が電磁的記録による保存等をできるようにするための共通事項を定めたものであり、通則法形式の採用により、約250本の法律による保存義務について、法改正せずに電子保存が容認されることになった。また、整備法は、文書の性質上一定の要件を満たすことを担保するために、行政庁の承認等特別の手続きが必要である旨の規定等、e-文書通則法のみでは手当てが完全でないもの等について、約70本の個別法の一部改正により、所要の規定を整備している。
ここで電子保存には、当初から電子的に作成された書類を電子的に保存することだけではなく、書面で作成された書類をスキャナでイメージ化し、電子的に保存すること(スキャナ保存)も含んでいる。(「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の概要」内閣官房IT担当室、平成16年11月)
一部の文書について電子保存対象外となる法律は約50本程度ある。現在の情報通信の技術水準によっても、電磁的記録では書面に代替できない場合があり、次のような場合にはその書面に代えて電磁的記録による保存を行うことは適当でないことから、その対象とはされていない。
・緊急時に即座に見読可能な状態にする必要があるもの(船舶に備える安全手引書など)
・現物性が極めて高いもの(免許証、許可証など)
・条約による制限があるもの
・その他