マイグレーション

【英】migration

 

プログラムやデータの移行、変換作業のこと。データを記録している媒体の寿命がきた、ハードウェアのOSが変更された、プログラムがバージョンアップした時などに、データを新しい環境で使用できるように移行、変換が必要となる。

OAIS(Open Archival Information Systems)は開放型記録保管情報システムと呼ばれるもので、デジタルデータの長期保存についてISO 14721として制定された技術標準である。
OAIS 技術標準における、デジタル情報の長期保存のためのマイグレーションの定義をまとめると以下のようになる。

  • すべての情報内容の保存に焦点を当てる
  • 新たに実装可能となった情報技術で古い情報技術をおきかえる

OAISでは、マイグレーションを次のように分けている。

マイグレーションの種別 概 要
リフレッシュメント
(Refreshment)
内容情報のビットシーケンスの変更を伴わずにメディアの交換を行うこと
複製(Replication) 内容情報のビットシーケンスやパッケージ情報の変更を伴わずに複製を作成すること
リパッケージング
(Repackaging)
パッケージ情報のビットシーケンスに多少なりとも変更を伴うマイグレーションの種別のこと
変換(Transformation) 内容情報の変更を伴うマイグレーションであるが、特定のアルゴリズムで変更が復元可能な場合(リバーシブル・マイグレーション)と不可能な場合(ノン・リバーシブル・マイグレーションの2種類がある

この分類は、情報損失が低い順に並べてある。
具体的には、リフレッシュメントは、同種の新しい媒体に移し替えることであり、たとえばCD-Rの内容をそのままに、あたらしいCD-Rに記録することである。
複製は、異種の媒体に移し替えることであり、たとえばフロッピーディスクのデータをハードディスクやCD-Rに移すことを意味する。
リパッケージングは、古くなったOSやファイルシステムを新しいものにすることで、たとえばWindows98で記録されたハードディスク(FAT32のフォーマット)のデータを、Windows7のハードディスク(NTFSフォーマット)に移すことである。
変換のうち、復元可能な例としては、ビットマップで記録された画像を、TIFFファイルに変更するような場合で、不可能なものとしては、WordのファイルをPDFファイルに変換するようなものがあげられる。